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ホーム > しんきん経済レポート >2009年No.01 浜松市における今後の人口見通し

浜松市における今後の人口見通し

厚生労働省の「平成20年人口動態統計の年間推計(2008年)」によると、「出生数」から「死亡数」を引いた「自然増加数」がマイナス51,000人になるという結果が公表された。「自然増加数」は2005年に初めてマイナスとなった。2006年には再びプラスとなったが、2007年にまたマイナスに転じた。「自然増加数」が2年連続マイナスになったことで、日本は人口減少時代に突入した。

では、浜松市と静岡市に目を向けるとどうであろうか。下記のグラフは浜松市と静岡市の人口のこれまでの動きと将来の見通しである。日本の総人口の減少が見通されるなか、浜松市の人口は現在、増加している。国立社会保障・人口問題研究所によると2010年の人口は811,989人でピークとなり、その後は減少傾向に入る。26年後の2035年には747,669人となり2005年の国勢調査(804,032人)に比べマイナス7.0%となる。一方静岡市の人口は1985年には浜松市の人口を上回っていた(静岡市737,098人、浜松市728,300人)。しかし1990年には浜松市の人口を下回り、1995年にはすでに人口減少が始まっている。静岡市の2035年の人口は574,405人、2005年の国勢調査(723,323人)に比べ20.1%減と大幅なマイナスになる見通しである。また両市とも年少人口割合が減少する一方、老年齢人口割合は上昇する見通しである。

このように、政令指定都市の浜松市、静岡市でも、人口減少が予想され、それにともない発生する社会問題等への対応が重要になる可能性が高い。

グラフ:浜松市と静岡市の人口の動き

出所:2005年までは総務省統計局「国勢調査」(合併修正後)、2010年以降は国立社会保障・人口問題研究所『日本の市区町村別将来推計人口』(平成20年12月推計)

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