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ホーム > しんきん経済レポート >2009年No.02 2008年の県西部地域の倒産件数

2008年の県西部地域の倒産件数

帝国データバンクの静岡県下企業倒産集計によると2008 年の県西部の倒産件数(倒産4 法(1.会社更生法 2.民事再生法 3.破産 4.特別清算)負債額1,000 万円以上)は前年比19 件増の67 件、負債総額は前年比132 億円減の200 億円であった。

08 年は「負債総額100 億円を超える」大型倒産がなく、「負債総額1 億円以上」の倒産件数が同数であったが、「負債総額1 億円未満」の倒産件数は36 件と07 年に比べ19 件増加した。倒産件数を業種別にみると「建設業」と「製造業」がともに14 件で最も多い。「建設業」の倒産件数は07 年より1 件減となったが依然として倒産件数に占める割合は多い。「製造業」の倒産件数は07 年に比べ6 件増加した。

08 年前半は原油価格を中心に原材料価格の高騰が企業収益を圧迫、後半は原材料価格が下落傾向となるも、今度は世界的不況の影響を受け大手メーカーの減産が続くなど、製造業を取り巻く経営環境は厳しかった。県西部地域経済は地元大手輸送用機器メーカーが中心となって牽引してきたため、相次ぐメーカーの減産が地域経済全体に与えるダメージが大きい。メーカーの業況回復に時間がかかれば、同産業に関わる中小企業の経営環境は厳しさが増すとともに、当地域の中小企業全体の業況回復も遅れてしまうであろう。

企業の自助努力は勿論、行政、商工会議所・商工会、産業支援機関、金融機関が、それぞれの立場で役割をしっかりと果たすとともに、スクラムを組み地域を支える必要がある。

グラフ:負債額別倒産件数

出所:帝国データバンク資料よりしんきん経済研究所作成

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