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ホーム > しんきん経済レポート > 2009年No.19 経営革新計画承認件数の推移

経営革新計画承認件数の推移

中小企業が自社で今まで取り組んでいなかった事業内容や経営目標を盛り込んだ「経営革新計画(※)」が県から承認を受けると税制・金融面など優遇措置の支援対象となる。昨年度(平成20年度)に県から承認を受けた経営革新計画は全部で300件。承認件数を地域別(西部・中部・東部)にみるとトップが西部地域で111件、次いで東部地域の95件、中部地域の94件の順であった。また経営革新計画承認制度が始まった平成11年度からの累計承認件数でも西部地域が632件で最も多い(東部:558件、中部513件)。今年度も西部地域では8月末時点で44件と前年同期(40件)の件数を上回る経営革新計画が承認されており、当地域の中小企業が新事業に対して積極的にチャレンジする姿勢がうかがえる。

静岡県内では、こうした中小企業に対し、経営革新計画に関するセミナーが頻繁に行われているが、とりわけ西部地域では経営革新計画作成に関しても、地域金融機関や商工会議所、商工会などの支援機関が中小企業に対してサポートを行うなど支援体制が充実している。

現在、当地域の業況は最悪期を脱したかにみえるものの依然として回復力は弱いままである。この厳しい経営環境の中、中小企業が生き残っていくためには経営革新計画承認制度を利用し、自社の経営革新を成功させることも必要になるであろう。

グラフ:経営革新計画承認件数の推移

出所:県産業部商工業局経営支援室資料よりしんきん経済研究所作成。
*平成21年度の承認件数は8月末時点

※「経営革新計画」とは、中小企業新事業活動促進法に基づき、中小企業者が作成する、新商品の開発や新たなサービス展開などの取り組みと具体的な数値目標を含んだ3年から5年のビジネスプランのこと。(中小企業庁ホームページ

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