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タクシーの乗車人員が増加

 浜松市内でのタクシーの乗車人員が増加している。タクシーは乗ったところから目的地の玄関先まで行けるという大変便利な交通手段ではあるが、一般的に電車やバスに比べると運賃が高いことから、総じて景気の影響を受けやすい。そのため、リーマンショック以降のタクシーの乗車人員は、減少もしくは横這いが続いていた。平成22年10月以降においては連続して前年同月を下回っており、震災が起きた昨年3月には1割にあたる6.0 万人もの利用客が減った。
ただし、震災後は徐々に回復を見せ、今年1 月には増加へと転じた。増加となるのは16 ヵ月ぶりであり、直近3 ヵ月においては連続して前年増となっている。3月の乗車人員は59.5 万人と前年同月比6.1 万人、11.5%の増加となった。1割超の増加については震災の反動によるところもあるが、一昨年の乗車人員をも上回っていることから、景気が上向いていることを感じることができる。
タクシーは景気を映す鏡とも言われる。市内百貨店では新館オープン以降、売上増加が続いている。また、舘山寺温泉においても今年に入り宿泊客が伸びている。さらなる景気回復と消費拡大に期待したい。

浜松市内タクシー乗車人員の推移

本稿は5 月17 日静岡新聞「目で見る浜松経済」掲載予定です。
静岡県西部地域しんきん経済研究所とは遠州信用金庫と浜松信用金庫が共同で設立したシンクタンクです。

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