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浜松市の未婚率、他都市との比較

現在、全国の自治体では「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、地方創生に向けた総合戦略の策定が進められている。達成すべき目標は、「安定した雇用の創出」「地方への新しい人の流れ」「若い世代の結婚・出産・子育て」「時代に合った地域づくり」である。

総合戦略の目標に鑑み結婚に関する統計データをみると、2010 年の国勢調査に基づく女性の未婚率は、全国平均で 20 代後半女性が 59%、30代後半が 23%であった。浜松市をみると、20代後半女性の未婚率は 53%、30 代後半では 19%となり、どちらの年齢層でも全国平均と比べて未婚率は低い。他の政令指定都市との比較でも、浜松市は両方の年齢層で未婚率が最も低くなっている。一方、未婚率が最も高いのは 20代後半が京都市の 68%で、30 代後半が東京 23 区の 31%であった。未婚率が高い都市と浜松市とを比べると 20 代後半では15%、30代後半では 12%の開きがある。

地域が活力を見いだすためにも人口減少は最小限に食い止めなければならない。そのためには若い年代での結婚を促し、出生率を高めていく取り組みが必要だ。ただし、浜松市は他の都市と比べて結婚する割合が高いと言っても、必ずしもそれが人口増加につながってはいない。市外への転出者を減らして転入を増やすための新たな雇用の創出や地方への新たな人の流れも必要である。地方版総合戦略策定後、地域の課題をいかに解決していくか、地域の特色をいかに成長へと結びつけるか市の実行力が問われるだろう。

図表 浜松新電力とイノベーター理論資料 国勢調査(2010年)をもとに当研究所作成

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