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自動車関連産業、年間の景気見通し

2015年の金融市場はギリシャ問題や中国経済の減速、アメリカの利上げなど様々な出来事があったものの、当地域の中小企業の景況感を振り返ってみると例年と比べ、総じて大きな波のない1年であったのではないか。

当研究所では県西部地域の中小企業約550社を対象に、景気動向調査と併せて毎年12月に来年の景気見通しの調査を実施している。それによると2016年の自社の景気は、全産業ベースでは「良い」が16%「悪い」が38%であった。

そのうち、当地域経済に大きな影響を及ぼす自動車関連産業は下のグラフの通りとなる。2016年の景気は「良い」が19%、「悪い」が45%となり、全産業ベースとの比較においては、「良い」が3ポイント多いものの、「悪い」も7ポイント多い結果となった。また、過去との比較では「良い」がリーマンショック以降、2014年と並んで最も高い割合となった。「良い」が増えるのは喜ばしいことだが、一方で「悪い」が増加したのも3年ぶりになるとともに、今年を「悪い」と見立てる割合は半数近くに及ぶ。2015年の生産実績や直近の受注状況を踏まえての回答結果とみられる。

同じ業種であっても自社の業況の良し悪しは二極化の様相を呈しており、当研究所「景況レポート」の企業のコメントでも傾向は同じである。2016年はまだまだ始まったばかりである。自社の努力で業況を改善し、年末には今の見通しよりも業況が良くなっていることを期待したい。

図表 家康くん 静岡新聞掲載件数

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