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品目別の農業産出額

今回も前回に続き農業産出額について。2014年における浜松市の農業産出額(推計)は全国7位の483億円であるが、その内訳は果実が151億円(31%)と最も多く、次いで野菜が122億円(25%)となり、畜産が81億円(17%)花きが68億円(14%)、米が23億円(5%)であった。全国の構成比は果実が9%、野菜が27%、花きが4%、畜産が35%、米が17%であるため、浜松市は全国と比べて果実と花きが10ポイント超も上回り、米や畜産は10ポイント超下回る品目構成となっている。

農業産出額の上位市町村をみると、全国1位の田原市(愛知県)は全国の構成比と比べて花きが特に秀でている。2位の都城市(宮崎県)は畜産が、3位の鉾田市(茨木県)は野菜が、4位の新潟市は米が特に秀でており、全国上位の市町村は比較的なにがしかの秀でた農産物を有している。ちなみに、浜松市の花きの産出額は田原市に次いで全国2位、果実の産出額は弘前市(青森県)と笛吹市(山梨県)に次いで全国3位となっており、浜松市の花きと果実は全国トップクラスにある。

浜松市は日照時間の長さや温暖な気候、からっかぜによる適度な寒さなど、良い農作物が育つ気候条件により多種多様な農作物が栽培される。浜松市の花きは日本一の生産量を誇るとされるガーベラをはじめ、菊やこでまり、スイトピー、フリージアなど、また、果実はみかんやマスクメロン、次郎柿、ネーブル、ピオーネ、梨などの栽培が盛んである。とは言え、こうした一大産地であっても意外と地域住民には知られていない。みかんやメロンのように地域としてのブランド価値を内外ともに高めていく取り組みが必要ではないか。

図表 浜松市の農業産出額(全国7位)

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