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ガソリン高騰IT化で節約

2022年4月7日

ガソリン価格が高騰している。新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、世界各国が経済活動の再開に踏み出したことがガソリン価格の上昇に繋がった。また、ここにきてウクライナ情勢の緊迫化も価格を押し上げる大きな要因となっている。

2021年1月からの静岡県のレギュラーガソリン価格(いずれも第1週の価格)の推移を見てみると、2021年1月は135.9円だったが、4月には150.5円となり、10月には161.3円と160円を超える水準まで上昇し、2022年2月には170.9円と13年振りに170円を超えた。3月に入っても上昇の勢いは止まらず174.6円の高値となった。レギュラーガソリン価格が174円を超えるのは2008年9月以来のことである。国も元売り各社に補助金支給(高騰抑制策)を開始したが、輸送コストが上昇しているため小売価格に反映しにくい状態となっている。

高騰するガソリン価格は企業収益にも悪影響を与えており、国は節約を呼び掛けている。ガソリンの節約方法として、タイヤの空気圧は適正にする、急発進はしない、エンジンオイルはこまめに交換する、アイドリングストップなどがあるが、IT技術やデジタル技術を活用して更なる節約をしてみてはどうだろうか。既に、一部運送業者ではIT化で無駄のない最短配送経路を自動作成しガソリンを節約している。また、専用アプリを作成し、利用者に在宅時間を入力してもらい不在時配達を減らすことで結果的にガソリンを節約している業者もある。

ガソリン節約は地球温暖化の原因の一つとされている二酸化炭素の排出を抑制する事にも繋がる。運送業者だけでなく、多くの業種がIT化によってガソリン節約が可能なのではないだろうか。

図表 1リットル当たりのレギュラーガソリン価格の推移(静岡県第1週)
出所:資源エネルギー庁公開資料をもとにしんきん経済研究所で加工作成

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